エスパルス日和 道祖神の弟子blog

橙魂を持った旅人が、思いを吐露したり、アイスタのみならず、小旅行の喜びと威力偵察の目的を兼ねて他チームのスタジアムにさえ観戦しに行くような、あるいはサッカーとは無縁な日々について、天衣無縫に綴ります。

ワクワクまでの距離

少し前の話になりますが、浦和戦のあとで、観戦に来られなかった友人に、こう尋ねられた時のことを思い出しました。

友「今日の試合負けたみたいだね。どんな感じだった?」
私はこう答えました。
「引き分けで終わった試合のような心地だよ今。ビクビクすることもワクワクすることも少ない90分で、ただ2点取られたという事実だけがある感じ。負けるにしても、せめてドキドキするような試合を見たかった。負けても悲しくないなんて、なにかおかしな心境になっているよ」と。

ワクワクが生まれるには時間が要ります。
1~2週間ぐらい熟成されると幸せな気分になります。まさに開幕前の状態ですね。
また逆に、ビクビクも時間をかけて熟成され、いずれそれが恐怖に変わります。

いまエスパルスの試合は、その対戦相手が強そうであれそうでもなさそうであれ、多くのファンの心には希望と同じくらいのパワーを備えた《恐怖》があるのではないでしょうか。

~また負けてしまうのではないか~

ドグが先発でも勝てない。
ヘナト不在では勝てない。
2ヶ月前までJ最強布陣だと思っていたディフェンスラインのまさかの空転。
終わることの無い、結論が出ることの無い、結局ボランチは誰がいいのか論争。
監督交代に、チーム好転の可能性を感じ始めてしまっているという、末期症状的なファン心理。

エスパルス戦士たちよ。
負けてはいけない試合はダービーだけじゃないのです。ダービーは勝った後に至上の歓喜があるだけのこと。試合の価値に違いはありません。
我々サポーターの中には、「次の試合は負けそうだな」と思っても、チケット販売開始のタイミングを忘れないように、スマホにタイマーを仕掛けて、仕事中にそれが鳴って焦ったりして、どうにかこうにかチケットを入手している人や、試合当日は馬鹿みたいに早く家を出て、暇つぶしのネタが尽きても、ここ数年は頻尿に悩んでいても、気合いで列に並び続けている人もいます。
サッカーが人生(生活)の一部になっていて、それが生きがいになっています。試合中ピッチでボールを蹴ることができない点で選手たちとは違う境遇ですが、サッカーに希望を見出しているという点において、プロもサポーターも違いはありません。

エスパルス戦士たちよ。
川崎戦で、負の連鎖から解放して欲しい。
チームを、サポを、そして選手たち自身を。
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