清水的 ジュガール
ジュガールとは、ヒンディー語で《最低限の道具や材料で、なんとかして問題を解決すること》そんなニュアンスを表す言葉で、日本語の中にはそれを一言で表現できる単語はありません。
さて、前節湘南戦の前半17分に、ヘナト選手が涙ながらに退場せざるを得ないほどの怪我をしたとわかった時、私はこの湘南戦にまだ勝てるかさえわからない状況にも関わらず、次の、そしてまたその次の試合にもヘナト選手は出場出来ないであろうと、理由も無く確信に満ちたネガティブに苛まれていました。
今日の浦和戦のキープレイヤーは、やはり六平選手ということになるでしょう。いや…実際は一人が試合の体勢に影響を与える量はそれほど多くありません。しかし、我々オレンジサポから絶大な信頼を得ていたヘナト選手の代わりを彼が担う以上、しかもそれが守備的MFという清水の泣き所のポジションである以上、その選手(今回は六平選手)は試合の成否を一身に託される宿命にあるのです。
酷ではあります。
プレッシャーもあるでしょう。
でも、六平選手には大チャンスです。
この窮地を、彼が、エスパルスがどう乗り切るか、注目しているのはオレンジサポだけではありません。今日のプレイの質、今日の試合の結果が、彼の今後のサッカー人生をどう変えていくか。そのぐらいの大一番になるやもしれませんよ。
私たちオレンジサポはこんな風に強く思いたいのです。《六平選手がエスパルスにいてくれてよかった》と。
浦和のスタメンを見てください。
ほぼ全員が有名人です。
でもオレンジサポたちは、その有名人を見たくてスタジアムに来たのではありません。サッカーボールが、浦和のゴールラインを火を吹きながら通過していく瞬間を見に来たのです。
六平選手!
今日は球を散らすだけの役割ではいけません。
「(六平)そんなパスだせたのかぁ!」
と我々オレンジサポさえ驚くような勝負パスに期待しています。